
周りをハッピーにすることで、風通しの良い人間関係を築く【ハリウッド女優に学ぶ“オンナの生き方”】
「ハリウッドで最も親しみやすいセレブ」と評される女優ジュディ・グリア。
演技はもちろん、その性格と場を明るくする能力が高く評価されている彼女から、どんなに才能があっても、周りを不快にさせる者は魅力が半減してしまうということ、そして、良い人間関係の構築には、まず周りをハッピーにすることだと教えてもらえる。
映画「ロングウォーク」
ジュディ・グリア
国家が崩壊寸前となった近未来のアメリカでは、疲弊した国民の高揚のために「ロングウォーク」というイベントが開催されていました。
この催しは選ばれた50人の若者たちが、ただひたすらに歩き続けて最後の一人が破格の賞金と願いを1つ叶える権利を獲得できるというもので、「時速4・8キロをキープすること」「速度が下回ると警告開始」「3つの警告で即死」「最後の1人になるまで歩き続ける」 ことがルールでした。
この4つの掟を順守しながら若者たちは、全米に生中継されつつ装甲車に囲まれて銃を向けられながら、休息も睡眠も許されない極限状態のなかで必死に歩き続けるのですが…。
現代におけるホラーの帝王であり稀代のストーリーテラーであるスティーブン・キング。数多くの小説が映画化されてきた彼が、リチャード・バックマンというペンネームで発表した事実上の長編初執筆作「死のロングウォーク」は、何度も映像化が企画されては立ち消えていましたが、遂に劇場公開が決定しました。
ロングウォークに参加した50人は当然全員が敵であり蹴落としたいライバル同士なのですが、共に歩き続けることで次第に友情めいた気持ちが芽生え始めます。
原作が執筆された頃の時代背景として、ベトナム戦争の寓話的側面もあると考えれば、人はなぜ争いを続けるのかという古から現代に続く普遍的なテーマが作品から滲み出てくるのです。
ただこの物語への違和感が当初あったのは事実で、それはロングウォークへの参加リスクです。優勝者は破格の賞金と願いをひとつ叶えられる権利を得られますが、50人参加して最後の一人になるまでウォークが続くのならば優勝者確率は2%しかなく、49人に待ち受けているのは死なのです。
その辺りをどう咀嚼すればよいのかと思いながら鑑賞したのですが、参加者の中にはショーだと思い軽い気持ちで参加する者もいれば、このイベントに参加しなくてはならない強い動機がある者もいると分かり、オールクリアとは言えないまでも物語没入へのモチベーションは保たれました。
シンプルなストーリーでありながらその奥には人間の業という深いテーマが横たわる本作を、是非劇場で体験してみてください。
そして、本作の主人公レイの母親ミセスを演じたジュディ・グリアは、アメリカミシガン州で生まれました。幼少期からロシア・バレエのレッスンを受けていましたが、次第に女優に憧れるようになり、演技を学ぶためにシカゴの名門デポール大学の演劇科に入学します。
そして大学卒業後に『Kissing a Fool』で映画デビューを果たし、その後は『ハード・キャンディ』『スリー・キングス』『ハート・オブ・ウーマン』などに出演してキャリアを積み、『ウェディング・プランナー』『アダプテーション』『ヴィレッジ』などの話題作にも参加します。
派手さはなくても堅実にハリウッドでの地位を築きつつあったジュディは、映画出演と並行してテレビドラマにも積極的に参加し、「CSI:マイアミ」「チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ」「ER緊急救命室」「ドクター・ハウス」などの超人気ドラマにも出演しました。
そして「カリフォルニケーション」で注目を集め、「幸せになるための27のドレス」では主人公の同僚ケイシー役に抜擢されるのです。
ジュディ・グリアをネット検索すると「ハリウッドで最も親しみやすいセレブ」と出てきます。彼女をインタビューした記者や共演者たちは、彼女の演技もさることながら、その性格と場を明るくする能力を高く評価しています。
どんなに本業での才能があったとしても、周りを不快にさせる者は魅力が半減します。ジュディのように笑顔を絶やさず周りをハッピーにすることで、自然と風通しの良い人間関係が構築されるのです。

ロングウォーク
原作/スティーヴン・キング
監督/フランシス・ローレンス
脚本/JT・モルナー
出演/クーパー・ホフマン、デヴィッド・ジョンソン、マーク・ハミル、ジュディ・グリア 他
公開/6月26日(金) 全国ロードショー
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Written by コトブキツカサ(映画パーソナリティー)
Profile/1973年生まれ。小学生の頃からひとりで映画館に通うほどの映画好き。現在、年間500本の映画を鑑賞し、すでに累計10,000作品を突破。1995年より芸人時代を経て、2010年より「映画パーソナリティー」としての活動を開始。近年は、俳優としての顔ももち、ドラマや映画にも出演。活動の場を広げている。

