
可能性というカードは多いに越したことはない【ハリウッド女優に学ぶ“オンナの生き方”】
モデル、役者、ダンサー、歌手と、多岐にわたる活動により全世界のティーンエイジ・ガールたちから憧れられる存在のゼンデイヤ。挑戦したいジャンルを選ばず、様々な分野にトライしてきた彼女から、自分の適性を開花させるための思考と行動を学びたい。
映画「ドラマなふたり」
ゼンデイヤ
美術館のキュレーターとして働くチャーリー(ロバート・パティンソン)は、カフェで見かけた文芸編集者のエマ(ゼンデイヤ)に一目惚れします。チャーリーは勇気を出してエマに声をかけると彼女もその想いを受け止め、出会いから2年が経過して互いに結婚の準備を進めていました。
しかし挙式の数日前に付添人の親友夫妻と4人で食事していた際、これまでに自分が犯した最悪の行いを告白するゲームをしたところ、エマが打ち明けた秘密に全員が衝撃を受けます。
チャーリーは彼女に別の顔があるのではないかと恐れを抱きはじめ、幸せな日々は一転して疑心暗鬼に苛まれるのですが、今さら結婚しない訳にもいかず…。そしてついに挙式当日を迎えるのです。
チャーリーはエマを心の底から愛していましたが、彼女から過去に抱いたある衝動と行動を聞き、自分が知るエマ以外に別の人格が存在するかもしれないと不安になります。
完璧な人生を歩んできた者などこの世に存在せず、人間は絶対に他人に知られたくない、墓場まで持っていきたい秘密を胸の奥に秘めながら生きているはず。
好奇心からパートナーの過去も含めた全てを知りたいという欲求は全否定できませんが、概ねその選択は間違いです。なぜなら全てを知るということは、相手との未来を共有するだけでなく知らなければよかった過去も共有しなくてはならないからです。
この物語の特色は、演出と脚本の方向性次第でラブストーリーにもサイコホラーにもコメディにもなるという点。
甘酸っぱい男女の出会いから始まり、周りが嫉妬するほどの理想的なカップルとなり、幸福な未来が約束されたかのような結婚目前に、二人の足元に悪魔が忍び込むのです。
そして様々なドラマ要素が入り組んだ人間の心理を深く描いたこの物語は、最終的にブラックコメディとして昇華しているのです。
レコードの針を戻せば再び最初から曲は流れます。人生は何度でもやり直せるという教訓を秘めた本作を、是非劇場で体験してみてください。
エマを演じたゼンデイヤは、アメリカのカリフォルニア州で生まれ、舞台スタッフとして働いていた母親の影響で幼い頃からショービジネス全般に興味を持ち、オークランド芸術学校で歌やダンス、演劇を学びました。
そしてモデル活動を経てディズニーチャンネルのコメディドラマ「シェキラ!」のオーディションに合格してレギュラー出演するのです。「シェキラ!」は全米で高視聴率を稼ぎ、ゼンデイヤは一躍セレブリティの仲間入りとなり、ディズニーチャンネルのミューズとなりました。
女優としてだけでなく、幼い頃から日々練習に励んでいたダンスを生かして、コンテスト番組「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」に出演して準優勝したり、ファッション・リアリティショー「アメリカズ・ネクスト・トップモデル」ではゲスト審査員に抜擢され、歌手としてもデビューするなど、その多岐に渡る活動により全世界のティーンエイジ・ガールたちから憧れられる存在となりました。
そして、ゼンデイヤは女優として『スパイダーマン』シリーズ『グレイテスト・ショーマン』『DUNE/砂の惑星』『チャレンジャーズ』『オデュッセイア』などの大作映画に出演して俳優としてのキャリアを積むのです。
夢に向かって挑戦する時、僕の知る限り多くの先達は様々な事柄に興味を示すよりも、結果を求めるならひとつに絞った方が良いと助言します。
勿論このアドバイスが間違っているとは思いませんが、ゼンデイヤのようにモデルでも役者でもダンサーでも歌手でも、挑戦したいジャンルを選ばず様々な分野にトライしてみて、自分の適性を模索するのも悪くないと思います。
可能性というカードは多いに越したことはないのです。

ドラマなふたり
監督・脚本/クリストファー・ボルグリ
出演/ゼンデイヤ、ロバート・パティンソン、アラナ・ハイム、ママドゥ・アティエ、ヘイリー・ゲイツ 他
公開/8月21日(金) 全国ロードショー
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Written by コトブキツカサ(映画パーソナリティー)
Profile/1973年生まれ。小学生の頃からひとりで映画館に通うほどの映画好き。現在、年間500本の映画を鑑賞し、すでに累計10,000作品を突破。1995年より芸人時代を経て、2010年より「映画パーソナリティー」としての活動を開始。近年は、俳優としての顔ももち、ドラマや映画にも出演。活動の場を広げている。

