砂浜を歩く女性

結婚もバリキャリも目指さないなら。孤独や生活と対峙し、私らしい人生を選ぼう

Poco’ce編集部が月曜8時にお届けする連載、【さあ、今週もわたしのために。】

「結婚したくない、バリキャリにもなりたくない。ただ、自分のペースで自分のために生きたい」
「女性が独身でい続けるデメリットってある?」

そんな声が女性たちから多数聞こえてくる昨今ですが、「今は結婚もバリキャリも目指さず、自分のペースで軽やかに生きたい」と決意しても、ふとした瞬間に「このままで本当に大丈夫かな?」と立ち止まってしまいますよね。

特に周りの成功と自分を比べてしまったり、将来のお金や健康といった漠然とした不安に襲われたりして、自分で選んだ道のはずなのに心がざわついてしまうこともあるでしょう。

本記事の前編では、この道を選ぶ最大のメリットである機動力と自由や、キャリアやマインド面についてお伝えしました。

後編となる今回は、その自由な道で誰もが直面する孤独との付き合い方や、生活面を豊かにする方法をお届けします。

不安や焦りを完全にゼロにすることはできませんが、それに振り回されず、自分の人生のハンドルを握り続けるための具体的なアクションを、一緒に見つけていきましょう。

▼前編はこちら
今は、結婚もバリキャリも目指さない。私のペースで生きる方法【キャリア・マインド編】

【孤独編】“一人”と上手に付き合う3つのポイント

砂浜に座り込んでいる女性

①「いざという時に頼れる関係」を、意識して育てる

悩みや不安をなんでも包み隠さず話せる、困ったらすぐ駆けつけてくれるような関係を築くのは、大人になればなるほど難しいものです。

かといって、「今は、結婚もバリキャリも目指さない」「今は、一人でマイペースに生きよう」と決めたとしても、悩みや不安をたった一人で抱え込む必要はありません

たとえば、仕事に悩んだら先輩であるAさんに相談してみる。自分の将来の行く先で悩んだら、同じように結婚もバリキャリも目指していない友人Bさんに話を聞いてみる。そんな風に、悩みや不安に合わせて相談できる関係をいくつも育てていけたら良いですよね。

これを機に、「自分が急病や入院をした時に家の鍵を預けられる相手がいるか?」を考え、人間関係の見直しや関わり方のアップデートをしてみるのも良いでしょう。

また、身軽を選ぼうとする今こそ、新しいコミュニティに足を運んでみたり、ずっと会いたかったけれど連絡しそびれていた人にメッセージを送ったりしてみるのもオススメです。

②変に遠慮せず「ギブアンドテイク」で生きる

孤独を受け入れて生きる上では、“変に遠慮しない”ことも必要です。どんなに孤独を感じていようと、人は一人では生きていけないから。

「迷惑をかけたくない」という気持ちは日本人の美徳の表れでもありますが、誰しも一人では生きていけないからこそ、頼るときは頼る・受け取ったら返す、を意識していきましょう。

気持ちが落ち込んでしまって、どうしても浮き上がれないなら友人にSOSを。周りの人が困っていたら、自分にできる小さな手助けを。

そういった“お互い様”の循環こそが、自分自身や大切な周りの人たちの孤独感を和らげるはずです。

③将来へのお金の備えは「放置」しないこと

物価高や増税が続く現代で最も不安を抱くのは、“お金”ではないでしょうか。

「結婚もバリキャリも選びたくない」「独身でいたい」「一人で自由に暮らしたい」と願いながらも、お金の面が不安で「もっと働かなきゃ」「結婚しないとダメ?」と思い、今の道を選び続けている方も多くいるでしょう。

かといって将来へのお金の備えを後回しにしていると、いつまで経っても強い不安から抜け出せず、本当に困った時に必要な手段を選び取れなくなってしまいます

そこでまずは、

  • 今の収支や保険・年金の見直し
  • 生活防衛資金の確保(緊急時のために、生活費の3〜6ヶ月程度を貯金とは別で確保する)
  • 少額の積立投資

などから始めてみましょう。大切なのは、完璧を目指すのではなく、放置せずに一歩ずつ進んでいくことです。

▼貯金が続かない方にオススメの記事
貯金は「意志」では続かない!3つの原因別・今日からできる貯金術

【生活編】人生を豊かにする、美・食・遊・学の4つの柱

美:内側だけでなく外側も整えて、揺るぎない自信を育てる

赤い花を持っている手

仕事だけに縛られずマイペースに生き、時間やお金を自分一人のために存分に使えるとしたら、まずは何から始めますか? 

将来への不安に焦らされて「もっと頑張らなきゃ」と思っていた時には後回しにしていた、セルフケアや外見への投資から始める女性も多いのではないでしょうか。

まつげパーマ・新しいコスメの購入や、整体・ピラティス・スパといった身体のケアなど外側を整えることは、実は自分を大切に扱う最短ルートだったりもします。

たとえば整体やピラティス、スパなどは、時間とお金を払って「誰かに大切に扱ってもらう」ことで、自分がどのように扱われると心地が良いのか、自分をどう扱うと大切にされていると感じられるかが見えてきやすいからです。

瞑想やジャーナリングなどの内側のセルフケアと組み合わせながら積み重ねていくと、それが自信や「自分が選びたい道を進もう」という勇気に繋がっていくはずです。

食:大切な自分のために、自分が喜ぶ食事を選ぶ

机に広げられた朝食

「自分一人で食べるご飯は、最低限の栄養が摂れていればOK」「食費を削りたいから自炊はするけど、いつも適当に作って“ながら食べ”してしまう」……これらに当てはまる方はいらっしゃいませんか?

私たちの身体や心は、“食べたもの”で作られます。摂取した栄養だけでなく、自分がその時に本当に食べたいものなのか、自分のためにどんな手間をかけたのか、食べている間何を感じたのか、本当に自分は喜んだのか───そういった過程や感情も、自分を作る土台となるのです。

一人の食卓でも、いや一人だからこそ、“自分を喜ばせるための食事”を意識してみましょう。また、遠くに住んでいる友達とオンラインでランチをする・料理教室に通ってみるなど、周りの人と繋がる体験を取り入れるのもオススメです。

遊:何かに“ハマる”時間で、日常にメリハリを作る

机に広げられた絵や花

仕事に縛られてばかり、誰かに選ばれることを考えてばかり、あるいは単調な毎日続きで、なんだか人生つまらない。平日の疲労を回復させるために、休日は寝溜めをしてしまう。

そんな方にオススメなのは、「推し」や「趣味」にどっぷりとハマってみること。休みの日に寝溜めをすればいい、と思うと平日の夜の時間をダラダラと過ごしてしまいがちですが、平日の夜や休日を「趣味のための時間」とすることで生活にメリハリが生まれるはず。

推しも趣味もない、という方は、向こう2週間の休日の予定を「いつかやろうと思っていたこと」で埋めてみましょう。たとえば、今週末は朝から友人とサウナ付きのキャンプに行き、来週末は朝から美容室に行って、その足で喫茶店巡りをする、のように。

日頃の疲れが取れない理由は、「休日に寝て過ごしているから」かもしれません。

学:好奇心に従って新しいことを学び、選択肢を広げる

パソコンを開いている女性

最近、自分の好奇心に従って、何か新しいことを学びましたか? 誰かに強制されたり、不安や焦りから選んだりしたわけではなく、「好奇心に従った」という点が重要です。

語学や資格の勉強、オンラインの講座といった学びの場には、同じ熱量の仲間が集まります。年齢も肩書も関係なく“好き”で繋がるコミュニティは、孤独を和らげるだけでなく、あなたの将来の選択肢も広げてくれるはず。

とはいえ、特に講座などの学びの場は決して安くはない料金がかかることもしばしば。もし、お金が理由で好奇心を抑えるしかなかったのなら、“お金をかけず、今日5分だけできるアクション”に落とし込んでチャレンジしてみましょう。

たとえば、Webデザイナーとして必要な知識や経験を検索し、インターネット上でお金をかけずに学べる方法を探してみる、など。

前回の記事でもお伝えした通り、人生やキャリアには大きく2つの歩き方がありますが、不確実性の高い現代では「さまざまな景色を楽しみながら“自分に合う道”を見つけていく歩き方」が適していると言えるでしょう。

しかしその歩き方を続けるには、好奇心が何よりも重要です。何かを理由に自分を制限するのではなく、「どうしたら小さい一歩を踏み出せるか?」を考えて、自分のペースで行動に移してみてくださいね。

▼前回の記事:【キャリア・マインド編】はこちら
今は、結婚もバリキャリも目指さない。私のペースで生きる方法【キャリア・マインド編】

孤独やお金の不安と向き合い、自分らしい人生を掴もう

花畑の中で目を閉じる女性

自分のペースで生きる道は、誰にも奪われない自由な機動力をもたらします。一方で、同時に孤独やお金といった不安とも向き合う必要があるのも事実です。

でも不安に備えるために、経済的な備えや人間関係の見直しを行い、セルフケアを習慣にすれば、少しずつでも手懐けられるはず。

もしあなたが今、「結婚したくない、バリキャリにもなりたくない。ただ、自分のペースで自分のために生きたい」と思うなら。「周りの評価や制限から解放されて、“こうした方がいい”ではなく”こうしたい”で選びたい」と願うなら。

「結婚」や「バリキャリ」といった従来の幸福像に自分を無理に嵌め込まず、内側の心地良さや自分のペースを基準に生きる道を選んでみてはいかがでしょうか?

編集部・アイ

人間への好奇心と実験欲にあふれるライター。人生の“ままならなさ”は生きる醍醐味。今まさに読んでくださっているあなたと「ままならないね〜」と分かち合い、「まあでも頑張るか!」と肩を組めるような言葉を紡ぎたい、と常々思っている。

関連記事