他人ではなく、自分を一番に応援する。人生が変わる“自分推し”のススメ

Poco’ce編集部が月曜8時にお届けする連載、【さあ、今週もわたしのために。】

SNSが生活の一部となった今、無意識のうちに自分を誰かと比較し採点している方は、少なくないでしょう。その癖が、人生における幸福度や自分を認める力を押し下げることも、皆さんも体感としてお分かりなのではないかと思います。

しかし、興味深いデータを見つけました。特定の誰かを熱心に応援する「推し活」をしている人は、そうでない人に比べて幸福度や自己肯定感が高いそうです。推しを応援する過程で分泌されるホルモンにより、脳がポジティブな刺激を受けるのだとか。

このポジティブなエネルギーや、推しを応援する時のような力を、最も身近な「自分」にも向けたらどうなるでしょうか?

長所や短所・成功や失敗にかかわらず、ありのままを丸ごと尊重する。成長過程を見守り、夢や目標があるなら精一杯サポートする。周りと比較して泣いていたら、SNSを遠ざけて抱きしめてあげる。

推しに対してそうしてあげたいと思うように、自分にもそのパワーを向けたなら、世界や未来がもっと広がるように感じませんか。自分自身を、もっと幸せにできるような気がしませんか。

そこで今回は、そのために必要なスキルや推し(自分)を応援する方法を5つご紹介します。

必要なのは、自分の人生を“物語”として客観視する力

自分を一番に応援する「自分推し」を始める上で最も必要なスキルは、自分の人生を一つのコンテンツや物語として客観視すること

たとえば、あなたの大好きな推しが壁にぶつかっていたら、何と声をかけますか?

「そんなんじゃダメだよ」なんて冷たい言葉ではなく、この先も続く物語の中できっと上手くいくと信じて、「少し休んで、またチャレンジしてみよう」「大丈夫、次は上手くいくよ」とエールを送りますよね。

その温かく、長期視点での眼差しを、自分自身に対しても向けてあげてください。

一つミスをしてもそこでバッドエンドではなく、物語は続いていくのです。続いていくからこそ、推しに対するように、温かく自分を見守り、必要なサポートをしてあげるべきではないでしょうか。

とはいえ、本当に辛い時に「まだ物語は続いていく」と客観視したり、いっぱいいっぱいの時に「自分に次必要なサポートは何か?」を考えるのは、なかなか難しいもの。

まずは辛いと感じている自分に寄り添い、それこそ「少し休んで、またチャレンジしよう」と温かい言葉をかけてみることから始めませんか。

推し(自分)を応援する、5つの方法

①朝の「推しタイム」習慣

これまでよりも少しだけ早く起きる習慣を作り、できた朝の時間を推し(自分)のためだけに使う。これは、朝起きてすぐにSNSやメールチェックなど「外の世界」の情報に侵食されがちな現代人にも、おすすめのアクションです。

まだ街が静かなうちに、カーテンと窓を開けて朝日を浴び、コップ一杯の白湯を飲む。お気に入りの手帳とペンを取り出して、「今日、私が一番やりたいことは何?」と推し(自分)に問いかけてみる。それを実行する方法を考えて書き出す。

推し(自分)が「いつか海外に行ってみたい」と望むなら、朝の時間を語学学習に充ててみる。「クリアな自分を保てるようになりたい」と言うなら、瞑想やヨガに充ててみる。

自分という名の「推し」の声を丁寧に聞き、その目標や夢を叶える努力をすることは、あなた自身にしかできません。わずか15分や30分でも、自分自身の今と未来のために時間とエネルギーを使う習慣を作ってみてください。

②推しに相応しいものを選ぶ

持ち物や環境は「推し(自分)に相応しいもの」を選びましょう。ピンとこないなら、推し=理想の自分、と言い換えて考えてみてください。

SNSで流行っているから、みんなが持っているから、自分には似合わないから、こっちの方が変な目で見られないから───ではなく、推しが心底求めているものは何か、推しに相応しいものは何か、推しが目指すあり方に近いものはどれか、を基準にするのです。

推し方は人それぞれですが、「推しが望む未来をサポートしたい」「推しには自分自身のなりたい姿になってほしい」という気持ちは、一定のファンに共通しているものだと思います。(編集部・アイにも推しがいます)

それを自分自身にも向けて、やりたいことやなりたい姿を応援してあげるのです。

推しが素晴らしいパフォーマンスを発揮できるよう、自分を大切にしながら活動していけるよう、本来不要なものを取り除いたり、成長を阻む環境を遠ざけたり、栄養バランスに配慮した食事を作ったり、質の高い睡眠環境を整えたり、相応しい服を選んであげたり。

地道ですが何よりも大切なサポートを、推しの一番近くでしてあげられるのは、自分自身なのです。

③努力を讃え、心と身体を毎日労り慈しむ

先ほどの②にも通ずる話ですが、推しの心身のメンテナンスは自分の仕事の一つ。

私たちはつい、自分の心や身体を「道具」として酷使しがちです。でも疲弊している推しに「努力が足りない」と鞭を打ったり「弱いからダメなんだ」と言葉をかけたりはしませんよね。きっと努力を讃え、心や身体を労り、慈しむはずです。

それを自分にも向けてあげてください。すべては心と身体の健康という土台があってこそなので、定期的なメンテナンスを習慣化しましょう。

ここで重要なのは、不調を感じてから治療のために予約をするのではなく、定期的にスケジュールに組み込んでおくこと。たとえば整体やピラティスは何曜日の何時からと決めて、「推しとの予定」としてスケジュール帳に書いておきましょう。

また、丁寧なスキンケアや筋膜ローラーを使ったマッサージ、入浴、寝る前のデジタルデトックスなどの毎日のケアも、推しの身体を労る良い機会だと捉えて、入念に。

④推しの“好き”と、推しへの“好き”をアウトプットする

自分が望む未来へと突き進みながらも、目の前の日々を幸せに生きていく。これは推しの“好き”と、推しへの“好き”をアウトプットし、それを循環させることで叶いやすくなります。

推しという自分とファンという自分、あなたの中にその二人が存在するとしましょう。

推しには夢や目標、なりたい自分像へ目掛けて、自分の“好き”や個性を武器としながら突き進んでもらいます。一方でファンは推しの夢や目標を尊重すると共に、日々愛を伝えながら、推しに必要なケアをしていきます。

この二人が自分の役割を全うすると循環が起きるのです。推しはファンがいるから安心して突き進むことができ、推しの活躍を見てファンは喜ぶ。ファンを喜ばせたくて推しは努力を重ね、その姿にファンも鼓舞される。

上手く循環させることができれば、たとえ自分(推し)が躓いても、自分(ファン)が過去の努力を認めて寄り添い、今本人に必要なサポートを与えられるようになります。

これを分かりやすく示したのが「推しの“好き”と、推しへの“好き”をアウトプットする」という言葉。

好きという気持ちは偉大です。推しが好きを突き詰め、ファンが推しへの好きを表現できれば、私たちはもっと自分を大切にしながら、行きたい場所へ行けるようになるでしょう。

⑤自分が自分であるために、デジタルから離れる

あまりにも情報過多な現代社会。常に他人の価値観や考え、成功体験、最新のトレンドがスマホを通じて流れ込んでくることで、自分を否定したり無価値だと感じたり、大切なものや時間に集中できていないと感じたことのある方は、少なくないでしょう。

では、あなたの「推し」がそう思っていたらどうでしょうか。本人が他人からの厳しい評価に晒されて「自分はダメな人間だ」と思っていたり、他人と比べて自分の良さを押さえ込んでいたら。

自分のことのように苦しいし、悲しいものです。「SNSなんて見る必要ない!自分のことをもっと大切にしてあげて!」と思う方もいるでしょう。その気持ちと眼差しを、ぜひあなた自身にも向けてあげてください。

たとえば週に一度、あるいは一日の数時間だけでも、スマホを遠くに置いたり電源を切ったりして、目の前にある景色や暮らし、今自分が感じていることや時間を割きたいと思っていることに、思いっきり集中してみるのです。

多忙な日々や情報に埋め尽くされた日々の中で、「自分は何に幸せを感じるのか」「これからどう生きたいのか」を明確にしたり、自分の良さを認めて活かしていくことは、難しいもの。

デジタルと他者評価から一線を引いた日々を増やすにつれて、ノイズが濾過され、澄み切った“自分自身”が見えてくるのではないかと思います。

自分(推し)を一番近くで応援し、支え、育てられるのは自分だけ

推しを夢中で応援する時の、あの真っ直ぐで、温かくて、前向きなエネルギー。それを自分自身にも向けてみるだけで、今まで以上に幸せを感じられると同時に、自分はもっと遠くへ行けると信じられます。

私たちはつい「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込みがちですが、あなたが推す誰かのことも、完璧だから愛しているわけではないですよね。悩み迷いながらも懸命に生きる姿、挑戦する勇気、時折見せる弱さのすべてが魅力に感じられているはず。

そんな自分(推し)を誰よりも近くで応援し、支え、育てられるのはあなただけ。ぜひ今日から自分の一番の推しに、そしてファンになり、今回ご紹介した5つの方法を試してみてくださいね。

編集部・アイ

人間への好奇心と実験欲にあふれるライター。人生の“ままならなさ”は生きる醍醐味。今まさに読んでくださっているあなたと「ままならないね〜」と分かち合い、「まあでも頑張るか!」と肩を組めるような言葉を紡ぎたい、と常々思っている。

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