【前編】豊かな人生は、自らの手でつくる。独身女性のこれからの生き方

Poco’ce編集部が月曜8時にお届けする連載、【さあ、今週もわたしのために。】

仕事はある。暮らしもそれなりに回っている。友人と会えば楽しいし、一人の時間も好き。誰かに選ばれる幸せを待たず、自分の足で立ち、この先の人生をどう彩るかを自分で決められる。それを幸せだと感じる一方で、自由で選択肢に溢れるからこそ迷うこともありますよね。

もっと稼いでキャリアを積み上げるべき?
本当に今の仕事を続けたい?
自分にとって“豊かな人生”って?
仮に誰かと共に歩みたくなった時、どうする?───と。

どんな道でもどんな時でも、大切なのは、あなた自身の心や身体が「心地よい」と感じる道を選ぶこと。過去の選択や思考にとらわれず、今、そして未来、どう在りたいかで選ぶこと。

これからどこに住むか、どんな働き方をするか、何にお金を使い、誰と過ごすか。その一つひとつを、もう一度見直してみませんか。

「一人で生きる」は、もう特別ではない

少し前まで、「一人で生きていく」という言葉には、どこか特別な響きがありました。けれど今、それは大きく変わってきています。東京では単独世帯が都内世帯の過半数を超えており、東京だけでなく全国でも今後さらに増えていくと言われています。

つまり現代において、一人で暮らすこと・一人で生きていくことは、なんら珍しくありません。それが「女性」であっても。

一方で、社会の制度や空気は、まだその変化に追いついていない部分があります。住まいも保険も老後の話も、「家族で支え合う前提」で語られることが多いのです。一人で生きるために将来をよく考え行動する方ほど、「本当にこの道でいいのだろうか?」と悩むのも無理はないですよね。

そこで、ちょっと立ち止まってみましょう。問題解決においては、がむしゃらに頑張れば突破できるとは限りません。たとえば「とにかく稼げば一人で幸せに暮らせる」というわけでもないのです。

自分にとって“豊かになれる”選択ができるように。一人でも満足感たっぷりで、「今日がずっと続けばいいのに」と思える日々を送れるように。次の章でご紹介するアクションから、まずは取り組んでみてください。

【第1章】まずは生活水準の最低ラインを知ろう

将来に不安を感じると、人はつい「もっと頑張らなきゃ」と考えます。収入を上げなきゃ、副業しなきゃ、投資しなきゃ、転職しなきゃ。もちろんそれらが必要な場面もありますが、事前にやっておきたいことがあります。

それは、自分の生活水準の最低ラインを知ること。「最低でもこのくらいあれば暮らせる」という生活費を算出しましょう。

最低ラインが曖昧なままだと、どれだけ頑張って働いても「足りない」という不安が消えません。逆に最低限必要なお金が見えると、今の収入で足りている部分と、見直したほうがいい部分がはっきりします。

家賃、光熱費、食費、美容代、交通費、医療費、趣味、貯蓄など、今の暮らしに最低限必要なお金について、次の章を参考にそれぞれ書き出してみましょう。

やってみよう:最低生活費を算出してみる

最低生活費を出す時は、毎月の支出を3つに分けて考えると整理しやすくなります。

  1. 固定費(家賃、通信費、水道光熱費、保険、サブスクなど、毎月ほぼ決まって出ていくお金)
  2. 変動費(食費、美容、被服、交際費、趣味など、その月によって変わるお金)
  3. 将来費(貯蓄、投資、医療費の備え、予備費など、未来の自分を助けるためのお金)

ここで大切なのは、今の支出をそのまま「必要なお金」と思い込まないこと

忙しさから増えている外食、ストレスで買ってしまう服、ほとんど使っていないサブスク。こうしたものは本当に必要な支出ではなく、疲れから生まれている出費かもしれません。

反対に、少し高くても残したほうがいい支出もあります。たとえばお気に入りのカフェで過ごす時間、体を整える整体、ときめく美容、好きな本や映画。自分の心身の健康を支えるお金まで削ると、暮らしの彩りが失われてしまいます。

この際の編集部・アイのオススメは、「最低ライン」と「理想ライン」を分けて書くこと。最低ラインは、安心して生活を回すためのお金。理想ラインは、旅行や学び、趣味も楽しめるお金。2つを分けると、今の自分がどこにいるのかが見えてきます。

不安があるなら:正体不明のままにせず言語化しよう

最低限必要なお金を算出しても不安が大きくなる一方なら、その不安の「正体」を突き止めましょう。

たとえば「老後がどうしても不安」な方は、よく見ると「毎月いくら貯めればいいかわからない」だけかもしれません。「仕事が不安定で未来が不安」な方は、自己評価が極端に低いことが最大の原因で、実は他の仕事もバリバリこなせるポテンシャルを秘めているかも。

ですからまずは紙を用意して、不安を思いつくままに書き出してみてください。それに対して「なぜ?」と3回問いかける「なぜなぜ分析」をしてみると、不安の正体を見つけやすいはず。併せて、「どうしたら打開できそうか?」を思いつく限り追記してみましょう。

次に、それを

  1. 今すぐできること
  2. 調べれば分かること
  3. 今はまだ考えすぎなくていいこと

などに分類してみます。この作業をすると、不安のすべてを今日解決しなくていい・すぐに解決できるものだけではないと分かり、心も楽になりますよ。

モヤモヤと大きく膨らんだ不安を分解し、一つひとつ見える形にし、解決に向けて着実に取り組んでいけば、必ず「終わり」が来ます。

【第2章】好きな「動詞」を見つけてみよう

最低ラインが見えてきたら、次に見つけたいのは「どんな暮らしなら“豊か”に感じられるか」

安心して生きていく上でお金は必要ですが、お金をどう工面するか・お金の不安にどう向き合うかばかりを考えていては、人生が味気なくなってしまいます。お金があればある程度の不安や悩みは吹き飛ばせるかもしれませんが、”豊か”になれるとは限りません。

ですから、自分の心や身体の健康を守るために、自分にとっての“豊かさ”を感じながら生きていくために、心が動き満たされる方法を暮らしに取り入れてみましょう。

ここで役に立つのが、「好きな動詞」を見つけること。年齢や環境で変わり得る「好きなもの」ではなく、自分の根っこに繋がっている「好きな行動」に注目してみるのです。

たとえば、作る、育てる、学ぶ、歩く、話す、整える、集める、書く、旅する、眺める。

注意深く見つめてみると、旅行好きだと思っていたけれど「知らない街を歩く」ことが好きだとか、植物や子供好きの理由は「育てたい」からだとか、新しい気づきを得られるかもしれません。

自分がどんな動きをしているときに自然と元気になるのか、身体の底から力が湧いてくるのかを、見つけ出してみましょう。

「役に立つこと」ではなく「自分がご機嫌になれること」を増やす

歳を重ね、責任を負わなければならないことが増えるにつれ、「役に立つこと」や「将来に繋がること」を優先しがちになってきた、と感じている方もいるでしょうか。編集部・アイも、何を選ぶにも効果や効率重視になっている、とハッとした経験があります。

生活や社会を回す上で、「役に立つこと」や「将来に繋がること」は必要です。でもそればかりで一日を埋めると、心が置いていかれます。それらと自分に合う生き方にズレがあれば「人の役に立っても虚しい」と感じるかもしれません。人間は、プログラム通りに動くロボットではないのです。

そういった方にも、自分にとっての豊かさを見つけ出すための「好きな動詞」探しは有用。なかなか思いつかない方は、「自分がご機嫌になれることってなんだろう?」と問いかけてみませんか。

仕事内容や収入、住んでいる場所、持っているモノなどは、本質的な豊かさと必ずしもイコールではありません。「お風呂上がりに風にあたって涼む時間が、人生で一番幸せ」という人も存在します。

あなたが最近ご機嫌だった日、豊かだと感じられた瞬間、好きな動詞を思い出してみましょう。そしてそれを生活や暮らしの中で、まずは定期的に実践してみてください。

私が「豊かだ」と感じられる生き方を、今日から始めよう

働いて、自分のためにご飯を作る。自分のために掃除をして、たまに友人と会い、休日は趣味や習い事に没頭する。家に帰ってまた一人、自分のためにご飯を作る。時に周りに身を預けても、自分の足で立ち、自分の手で「豊かな人生」を築き上げていく───なんて魅力的でしょうか。

そんな魅力的な人生へと足を踏み入れている(踏み入れたい)のなら、それを続けていけるようまずは「生活の最低ライン」を明確にしてみましょう。次に、自分の心を動かす「好きな動詞」を暮らしの中にたくさん散りばめてみてください。

続く後編では、独身女性の生き方を大きく「2つのタイプ」に分けて、さらに深掘りしていきます。これからのあなたの生き方の参考として、ぜひご覧ください。

編集部・アイ

人間への好奇心と実験欲にあふれるライター。人生の“ままならなさ”は生きる醍醐味。今まさに読んでくださっているあなたと「ままならないね〜」と分かち合い、「まあでも頑張るか!」と肩を組めるような言葉を紡ぎたい、と常々思っている。

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