
AI時代における人間の価値とは?感情・創造性・直感で未来を切り拓こう
Poco’ce編集部が月曜8時にお届けする連載、【さあ、今週もわたしのために。】
AI技術の進化は目覚ましく、「将来、自分の仕事はAIに奪われるのでは?」という漠然とした不安を抱くのは自然なこと。知識やスキルといった「データで測れる能力」だけでは、いずれAIに任せることになる可能性もあります。
しかし、AI時代は私たち人間にとって「人間としての誇り」や「好奇心」を取り戻す最高のチャンスとなるかもしれません。
大切なのは、AIに勝とうとするのではなく「人間だからこそできること」に集中すること。データでは測れない人間独自の価値を磨いて、未来への不安をワクワクへと変えていきましょう!
AIが代替できない「人間らしさ」の3つの核

AIがどれほど進化しても、私たち人間が持つ「人間らしさ」の価値を完全に代替するのは難しいとされています。この「人間らしさ」こそが、AI時代におけるあなたのキャリアを支える“差別化要因”になることは間違いありません。
ではさっそく、「人間らしさ」の3つの核を順番に見ていきましょう。
①感情と共感:信頼関係を築く力
AIは、データに基づいて最適解を出すことが得意です。しかし、他者の複雑な感情やその背景を理解・共感し、それに基づいて信頼関係を築いたり、バックグラウンドやバックボーンの異なる複数の人間をまとめて率いる能力はありません。
たとえば、チーム内の複雑な人間関係を読み解き、個々のメンバーの可能性を引き出すリーダーシップや、感情的なサポートが必要な仕事では、人間が主役となります。
特に女性が得意とされる共感力や人間関係を築く力は、AI時代のビジネスにおいて最も価値が高いスキルとなっていくでしょう。
②創造性と感性:新しい価値を生む力
芸術やクリエイティブな職種は、独自のアイデアや美意識が求められるため、AIが完全に代替することが難しい分野です。
これらの仕事に必要な創造性や感性は、単なる情報処理から生まれるものではなく、本人のバックグラウンドや、日々の中で肉体を通して感じることから生まれ、磨かれるものだから。
人間は膨大なデータからものの数分で最適解を導いたり、高速で情報処理をすることはできません。でも肉体を持っている私たちだからこそできることがあります。
五感を使い、感じ取ったことを捉えて表現すること・この世の中に新しい価値を生み出すことです。
③直感的判断力:不確実な未来を切り開く力
AIは、膨大なデータに基づく合理的判断が得意。しかし、データが不十分な状況や複雑な倫理的判断が必要な状況、災害対応、医療現場での瞬時の判断など、不確定要素が多い状況では、人間による「直感的判断」が不可欠です。
人間は、過去の経験や直感を活かし、不確定要素が多い状況でも柔軟に最適解を導き出す能力を持っています。この直感的な判断力こそ、不確実性の高い現代を生きる上で不可欠な力といえるでしょう。
AIに代替できない“あなたらしさ”を磨く、毎日のトレーニング方法

特にキャリアの文脈において「AI時代を生き抜く」には、前章でご紹介した3つの人間らしさがキーとなることは間違いありません。
そこで本章では、AIには代替できない「自分の人間らしさ」を磨く方法をご紹介します。
①まずは「譲れない価値観」を明確にする
自分の「人間らしさ」を上手に活用するには、日々の行動を支える「譲れない価値観」を明確にする必要があります。その価値観が、3つの人間らしさ(感情や共感・創造性や感性・直感的判断力)を下支えしてくれるからです。
また、自分の価値観に沿って生きることで選択に迷いが減り、より自信をもって「自分らしく」生きていけるようになります。
では実際に、過去に「感動したこと」「怒りを感じたこと」「夢中になったこと」などを書き出し、それらの根幹にある「自分にとって最も大切な価値観」を探してみましょう。誠実さや貢献、という人もいれば、成長や自由を大切にしている人もいるはずです。
②感情・共感力を高める、言語化トレーニング
普段自分が何を感じているか、細かく言語化していますか?
特に、ストレスを感じる環境や状況だと、湧き上がってきた怒りや不安、悲しみなどのネガティブな感情を直視するのはさらに苦痛です。その場をうまくやり過ごすように、自分の感情をスルーする方も少なくはないでしょう。
しかし自分の感情を捉えて言語化できる力は、さらなる自己理解はもちろん、他者への理解・共感や信頼関係の構築にも確実に繋がります。AI時代で「人間らしさ」を武器にしたいならば、ぜひ身につけておきたい力です。
まずは日常生活の中で、「嬉しい」「悲しい」だけでなく、「あの人に認められて嬉しい」「達成できて嬉しい」や「期待と外れて悲しい」「目標を達成できなくて悲しい」など、感情の微妙な差異を区別するところから始めてみましょう。
また、感情を言語化する際には、自分自身やその感情をジャッジしないことが重要です。何を感じてもOKと自分に許可を出し、湧き上がってきたものをていねいに見つめて言葉にしてみましょう。
③創造性・感性を高める2つのトレーニング
⚫︎毎日アイデアを3つ記録する
どんなに小さなことでも構わないので、「アイデアを3つ記録する」習慣をつけてみましょう。たとえば、「職場の会議をより楽しくするアイデア3つ」や「今日の夕食で使える新しい食材の組み合わせ3つ」のように、テーマを決めてアイデアを出すのもオススメです。
このトレーニングによって、感じ取る力(感受性・感性)と創造性(新しく生み出す力)の両方の筋肉を鍛えることができます。
⚫︎成果を求めないリラックスタイムを作る
「シャワーを浴びていたら良いアイデアが思いついた!」という経験をしたことのある方は、少なくないはず。能力の有無の問題ではなく、時間と仕事に追われる毎日こそが、インスピレーションやクリエイティブから私たちを遠ざけているのかもしれません。
たとえば瞑想は集中力を高めるだけでなく、直感やインスピレーションを受け取りやすくする効果があると言われています。瞑想にハードルを感じる方は、まずは週に一度、スマートフォンをオフにして“目的を持たずにただぼーっとする時間”を作ってみてください。
目的を持たず、成果を求めないリラックスタイムこそが、クリエイティブな発想を後押ししてくれることでしょう。
④直感的判断力を高める2つのトレーニング
⚫︎固定観念を捨て去るアンチテーゼ・ドリル
直感を鈍らせる最大の要因は、過去の経験から生まれる「固定観念」です。これを意識的に捨てる訓練としてオススメなのが、アンチテーゼ・ドリル。
ニュースやSNSで強い意見や主張を見聞きした際に、すぐにその「真逆の視点」を5分間だけ考えてみるのです。たとえば、「〇〇社のサービスは最高だ」という記事を読んだら、「なぜそのサービスが誰かにとって最悪なのか?」を真剣に考えてみてください。
こうしてアンチテーゼ・ドリルを続けていくと、クリティカルシンキング(批判的思考)が養われ、さまざまなバイアスに惑わされず、多角的な視点から最適解を導く直感力が磨かれます。
⚫︎苦手も嫌いも含めて、新しい体験へ挑戦する
私たちは歳を重ね、自分への理解が深まるにつれて、「好きなこと・得意なこと・興味があること・経験があること」をベースに物事を選ぶようになっていきます。しかし直感力を鈍らせる最大の要因が固定観念ならば、それらの既存の枠から飛び出す必要があるはずです。
たとえば、苦手なことや嫌いなことにもあえて取り組んでみたり、今までの自分なら選ばなかった未知のジャンルに思い切って飛び込んでみたり、今までの自分の”常識”には存在しなかった文化や価値観に触れてみたり。
それらの新しい体験が、あなたの凝り固まったモノの見方や考え方を壊し、直感が働きやすい状態へと変化させてくれるでしょう。
AI時代は「あなたらしくあること」が未来を切り拓く

AIが進化しても代替できない、私たち人間が持つ「感情と共感」「創造性と感性」「直感的判断力」。これらが、AI時代を生き抜く上での武器となります。
今、きっと誰もが漠然とした不安を抱いているはず。
そんな時だからこそ、無闇に悲観したりAIと同じ土俵で戦ったりするのではなく、今だからできること・人間だからできることを考えて進んでいきましょう。「あなたらしさ」が、あなたの未来を切り拓いてくれることを信じて。
編集部・アイ
人間への好奇心と実験欲にあふれるライター。人生の“ままならなさ”は生きる醍醐味。今まさに読んでくださっているあなたと「ままならないね〜」と分かち合い、「まあでも頑張るか!」と肩を組めるような言葉を紡ぎたい、と常々思っている。

