
『ほどなく、お別れです』は、春風がそっと悲しみを包んでくれるあったかい作品 【浜辺美波】
就職活動に全敗し途方に暮れる中、とあるきっかけで葬儀会社にインターンとして就職したヒロインと、そんな彼女を厳しく指導する指南役の葬祭プランナーがタッグを組み、“最高の葬儀”を目指す感動の物語「ほどなく、お別れです」。
新人葬祭プランナー、清水美空を演じた浜辺美波さんにお話を伺った。

─── 出演オファーを受けたとき、「死」というテーマを前に、これまでにない緊張感と少しの不安を覚えたという浜辺さん。
幸せなことに、私の家族は祖父母を含めてみんな健在なので、これまで“死”というものに“演技”でしか向き合ったことがありませんでした。
正直、ご遺族の方の気持ちに寄り添えるだろうか、私に務まるのだろうかと不安を感じていましたが、現場に入ってみると悲しみの中に優しさと温かさがあることに気づかされました。お別れは悲しいことだけれど、誰かを思う深い愛の形がそこにはあるんです。
─── 撮影に入る前、三木監督から届いた一通の手紙にも助けられたと続ける。三木監督はいつもキャスト一人ひとりにお手紙をくださるのですが、今回も“この作品は成長物語でもある。自分の心が動いたままに演じてほしい”という旨が書かれた長いお手紙をいただいて。
おかげであまり役作りを意識せずに、自分の感情を大事に演じられたと思います。

─── W主演の目黒蓮さんにも支えられたと浜辺さん。
目黒さんとは初めての共演だったのですが、本読みの段階からすごく誠実で、作品に真摯に向き合っている姿が印象的でした。自分が映っていない場面でもずっと葬祭プランナーとして立っていて、その背中を見ているだけで安心感がありました。現場を優しく包むような空気を作ってくださっていて、私自身もそれに救われていたと思います。
─── この作品に出会ったことをきっかけに、大切な人との時間をもっと大事にしようと思ったという浜辺さん。「これをせずには死ねない!」ということを伺うと、「わんちゃんたちのこと!」と即答が。
あまり考えたくはないですが、悔いなく、“今まで本当にありがとう”とお見送りしてあげるためにも、毎日もっと愛情を注いであげたいなと思いましたし、一緒にいられる時間を今以上に大切にしたいなと思いました。
もし、私が先に死んでしまうとしたら、私がいなくなっても幸せに暮らせる環境を整えてから死にたいです。自分のお葬式をやるとしたら、お世話になった人たちに感謝の気持ちをしたためて…、あとはミュージカルの音楽とかを流して、楽しくお別れできたらいいなと思います。みんなにはお酒とかたくさん飲んでもらって。
そんな様子を眺めながらお空に昇っていきたいです(笑)。
─── 浜辺さん自身が悲しみの底に落ちている時にしてほしいことはありますか?
もし私が悲しみの底に落ちたときは、友達に誘い出してもらいたいです。飲みに行ったり、海を見に行ったり、どこでもいいんです。
きっとどんな言葉をかけてもらっても自分の中で腑に落ちないと整理がつかないタイプなので、ひとりでいるとどんどん悲しみの底へ沈んでしまいそうな気がします。だから多少強引にでも引っ張り出してもらえるほうが嬉しいです。

─── 逆に、身近な人の悲しみへはどんな風に寄り添うのだろう?
言葉を選んで励ますのが苦手な不器用なタイプなので、ただ隣にいることしかできません。昨年、私の親友にとても悲しいことがあったときも言葉をかけるよりもただ一緒にいることを選びました。無理に元気づけるより、同じ空気を吸って、ただ一緒にいる。それで心が少しでも晴れてくれたらいいなって。
─── 最後に2026年の目標を伺うと「人間ドック」とのお答えが。
まだ受けたことがないので、そろそろちゃんと体のケアをしたいなと思っています。
お仕事の面では、自分の中で成長を感じられる瞬間が増やせたらいいなとは思っています。年齢も20代後半に入って、演じられる役の幅も広がってくると思うので、そこにしっかり対応していけたらいいなと。どんな役でもできるようにしっかりと体力もつけていかなきゃなと思っています。
2026年、どんな活躍を見せてくれるのか。今年の浜辺美波さんからも目が離せない。

『ほどなく、お別れです』
原作/長月天音「ほどなく、お別れです」シリーズ(小学館文庫刊)
監督/三木孝浩
出演/浜辺美波、目黒蓮、森田望智、光石研、鈴木浩介、永作博美、夏木マリ 他
公開/2月6日(金)全国ロードショー
© 2026「ほどなく、お別れです」製作委員会
浜辺美波
2000年8月29日生まれ。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションでニュージェネレーション賞を受賞。主な出演作品は、映画『君の膵臓をたべたい』、『シン・仮面ライダー』、『ゴジラ –1.0』、『もしも徳川家康が総理大臣になったら』。ドラマ「賭ケグルイ」シリーズ、「ドクターホワイト」、「らんまん」、「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」ほか。

