
人に頼らず自らチャンスを掴みにいく姿勢が成功への近道【ハリウッド女優に学ぶ“オンナの生き方”】
世界的女優ケイト・ウィンスレットの娘として生まれ、幼少期から女優の道に進んだ
ミア・スレアプレトン。親の七光りで注目されても、自分の能力が足りなければ、与えられた立場から
次第に人は離れていく厳しい世界で、自らチャンスを掴みにいく彼女の姿勢に学びたい。
映画「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」
ミア・スレアプレトン
1950年代の独立した複数の都市からなるフェニキア国が舞台。何度も暗殺を仕掛けられながらも生き延びてきた大富豪ザ・ザ・コルダ(ベニチオ・デル・トロ)は、国のインフラを整備するプロジェクト「フェニキア計画」を画策していて、この計画が成功すれば今後150年にわたり毎年国家に利益が入ってくる予定でした。
しかし妨害により赤字が拡大し、30年かけて練り上げてきた計画が危機に陥ってしまうのです。
ザ・ザ・コルダは資金調達のため、疎遠になっていた娘で後継人の修道女リーズル(ミア・スレアプレトン)と共に、フェニキア全土を横断する旅に出るのですが…。
『ムーンライズ・キングダム』、『グランド・ブダペスト・ホテル』などを制作してきた、稀代の映画監督ウェス・アンダーソンの作品には、これまで多くのハリウッド俳優が出演を熱望してきましたが、本作でも主演のベニチオ・デル・トロを筆頭にトム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、ベネディクト・カンバーバッチ、ウィレム・デフォー、ビル・マーレイという主役級の俳優が多数出演しています。
ウェス・アンダーソン監督作品の魅力のひとつは、独創的なプロダクション・デザインでありフィルム・ルックです。
彼のパステルカラー豊かな映像やシンメトリー(対称性)を多用した画の撮り方は独特で、今回の撮影監督にはコーエン兄弟、ティム・バートン、アルフォンソ・キュアロン作品で知られるブリュノ・デルボネルを抜擢したことで、これまでの作品と比べてより映像の厚みが増しています。
(ちなみにインスタグラムなどで、若者がウェス風な写真を撮り、サイトにアップするムーブメントが流行り「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」という展覧会が開かれ書籍も発売されています)
ザ・ザ・コルダは国のトップとして豪傑であり豪胆な性格ですが、父親になることを自覚することで人生を見つめ直します。そして人はきっかけさえあれば変われるということに気づくのです。
カンヌ国際映画祭でも喝采を浴びた本作を、是非劇場で体験してみてください。
そして、本作のキーパーソンである主人公ザ・ザ・コルダの娘役を演じたミア・スレアプレトンは、2000年にイギリス・ロンドンで生まれました。
ミアの母親は世界的女優のケイト・ウィンスレットで、彼女は母親の影響もあり幼少期から女優の道に進み、14歳になると『ヴェルサイユの宮廷庭師』に出演。その後、『ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻』などの映画や、テレビドラマ「I AM 私の分岐点」に出演。
同ドラマのシーズン3である「I AM ルース」では、母親のケイト・ウィンスレットとの共演も果たします。
そんなミア・スレアプレトンは、まだ若く女優としてのキャリアは浅いのですが、今回『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』でキーパーソンとなる主人公の娘役リーズルを演じたことで、一躍ハリウッドセレブの仲間入りとなったのです。
ミアは大物女優ケイト・ウィンスレットの娘ということで、映画業界から注目されていたのは事実でしょうが、親の七光りでウェス・アンダーソン監督作品に出演できるほど甘くはありません。
キャスティング・ディレクターのダグラス・エイベルは、「リーズル役のためにアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダの何百人という俳優と会い、何度もオーディションを重ねた上でミアと出逢い、ウェス監督も気に入ったのです」と語っています。
ミアは自分の力で役を勝ち取ったのです。
実力以外でのコネクションで仕事を得たとしても全く問題ありません。
しかし、結局自分の能力が足りなかったら、与えられた立場から次第に人は離れていきます。ミアのように他人に頼らず自らチャンスを掴みにいく姿勢が成功への近道なのです。

ザ・ザ・コルダのフェニキア計画
監督・脚本/ウェス・アンダーソン
出演/ベニチオ・デル・トロ、ミア・スレアプレトン、
マイケル・セラ、リズ・アーメッド、トム・ハンクス 他
TOHO シネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイント 他にて公開中
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Written by コトブキツカサ(映画パーソナリティー)
Profile/1973年生まれ。小学生の頃からひとりで映画館に通うほどの映画好き。現在、年間500本の映画を鑑賞し、すでに累計10,000作品を突破。1995年より芸人時代を経て、2010年より「映画パーソナリティー」としての活動を開始。近年は、俳優としての顔ももち、ドラマや映画にも出演。活動の場を広げている。

