
人生は短い。本当に大切なことだけに集中するための【線引き術】
Poco’ce編集部が月曜8時にお届けする連載、【さあ、今週もわたしのために。】
「毎日こんなに忙しいのに、なぜか達成感がない」
「やるべきことが多すぎて、いつも心がモヤモヤしている」
もしあなたがそう感じているなら、それは大切な集中力が「情報のノイズ」や「自分に関係のないタスク」に奪われているサインかもしれません。
私たちの人生は有限です。だからこそ、自分の幸せに直結することへ優先的にエネルギーを注ぎたいもの。しかし現代は、無数の通知やSNSなど、私たちの心をかき乱す誘惑で溢れています。
そこで今回は、本当に大切なものへと集中できる状態を作るための「線引き」の方法をご紹介します。それと同時に、
- 短い人生の中で、自分が本当に大切にすべきものは何か。
- 有限な時間やエネルギーを何に使うべきか。
- それは「他者の期待に応えること」ばかりで良いのか。
なども、ぜひご自身に問いかけてみてくださいね。
あなたの集中力を奪う「脳疲労」と「境界線の曖昧さ」

現代において、集中力が奪われる原因は主に2つあります。一つは「情報過多による脳疲労」、もう一つは「他人からの要求にNOと言えない心理的境界線の曖昧さ」です。
スマホやSNSの利用による情報過多は、脳を常に興奮状態(交感神経優位)にし、疲労を蓄積させ、質の高い休息(副交感神経の働き)の時間を奪います。
また、境界線が曖昧だと他者の要求を断れず、自分の貴重な時間やエネルギーを「非本質的なタスク」に使ってしまいます。この非本質的なタスク、つまり「自分の人生において大切ではないこと」こそが、あなたの人生の主導権を奪う最大の敵なのです。
あなたの集中力はどのくらい奪われている?自己診断チェックリスト
今のあなたは「情報過多による脳疲労」や「境界線の曖昧さ」によって、集中力をどのくらい奪われているのでしょうか? 以下の5つの質問を読み「はい」の数を数えてみましょう。
- 夜9時以降もスマートフォンをベッドの近くに置いている、または使っている
- 仕事中にメールやSNSの通知が鳴ると、すぐに確認してしまう
- 友人や同僚からの急な依頼を断ることに罪悪感を覚える
- 隙間時間でも、つい仕事のニュースやSNSを見て過ごしてしまう
- やるべきことが多く、頭の中がいつも混乱している
「はい」が多い方ほど、「日常的に集中力が切れるのが早い」と感じているでしょう。
まずは、「これらによって自ら集中力を奪っている」という事実を自覚することが大切。仕組みや習慣を改善すれば次第に集中力を取り戻せるので、その一歩として次の「NOと伝える技術」を見ていきましょう。
本当に大切なことのために、「NO」と伝える技術を手に入れよう

集中力を高めるためには、まず「自分にとって本当に大切なこと」「力を注ぐ範囲・対象」を見極め、それ以外には「NO」と伝えることが不可欠です。
境界線を明確にし周りに伝えることが、あなたの貴重な時間とエネルギーを守り、「自分にとって本当に大切なこと」に集中できる環境を整えることに繋がります。
境界線が曖昧だと、他者の期待に応えるばかりで自分を蔑ろにするだけでなく、力が分散するので「他者の期待に応える」ことすら難しくなる場合も。
そこで次の章では、NOと伝えることが苦手でもチャレンジしやすい「アイメッセージ」をご紹介します。
「アイ(=私)メッセージ」を使った、NOの伝え方
アイメッセージとは、「I=私は・私が」を主語にして意思や要望を伝える方法です。他人の要望や要求を断る際に、相手を責めるのではなく「私は」を主語にして自分の気持ちや状況を説明することで、相手も受け入れやすくなります。
たとえば……
- タスクを依頼されたけれど忙しい時
- 「ありがとう。私に依頼してくれたことはとても嬉しいけど、今週は自分のタスクを優先したいんだ。来週なら対応できるけど、どうかな?」
- ポイント:相手の気持ちを尊重しつつ、自分の状況を説明する
- 「ありがとう。私に依頼してくれたことはとても嬉しいけど、今週は自分のタスクを優先したいんだ。来週なら対応できるけど、どうかな?」
- 忙しさと疲労で、返信ができない時
- 「最近忙しくて自分の時間が必要だから、少し連絡の頻度を落としたいんだ。」
- ポイント:曖昧な表現を避け、具体的な自分のニーズを伝える
- 「最近忙しくて自分の時間が必要だから、少し連絡の頻度を落としたいんだ。」
「NOを伝えたら嫌な気持ちにさせるかも……」「もう声をかけてもらえなくなったらどうしよう……」と不安になるのは、他人との境界線が曖昧な証拠。
実は、相手に配慮しながらも自分の意見・権利を明確に主張し、自分の時間とエネルギーを守ることこそが、長期的に良好な人間関係を築く鍵なのです。
まずは他人からの小さな要求にNOを伝えることで、外側に対する「線引き」ができたら、次は大切なことに集中できる環境のための「線引き」をしていきましょう。
本当に大切なことに集中するための「25分集中・5分呼吸」術

大切なタスクに集中するための具体的な時間管理術として、「25分集中・5分呼吸」のサイクルをご提案します。これは、「25分集中・5分休憩」という有名なポモドーロ・テクニックを応用したものです。
まず25分間は、メールやSNSなどの「今確認すべきでない通知」が届いても無視し、事前に決めた一つのタスクだけに集中しましょう。これにより、緊急度や優先度の高いタスクをしっかりと進めながらも、マルチタスクによる脳疲労を防げます。
25分を終えタイマーが鳴った後の5分間は、集中によって緊張した身体や脳をリセットするために「呼吸」に意識を向けてください。
なぜ呼吸?と思われる方もいるでしょう。人は何かに集中している時、無意識に身体が緊張します。緊張すると呼吸が浅くなり、それによって酸素が脳に届きにくくなると、集中したくてもできなくなるのです。
つまり、大切なことに集中するために、意識的に身体をゆるませ、呼吸をする時間を作るのです。
5分間の呼吸トレーニングで、集中できる状態を意識的に作ろう
今回ご紹介する呼吸法はマインドフルネスも取り入れており、脳をリセットするだけでなく、過去の後悔や将来の不安や雑念から離れて「今ここに居る」ことができるようにもなります。
- 姿勢を整える
- 椅子から立ち上がり、緊張した身体を軽くストレッチしたら、再度椅子に座って「胸を少し開く」ようにして無理なく背筋を伸ばしましょう。
- 呼吸に意識を向ける
- 深呼吸を3回ほど行った後は普段通りの呼吸に戻し、呼吸の音・胸やお腹の動き、「吐いて吸う」という行為そのものに集中します。目は閉じていても開けていても良いです。
- 雑念を受け流す
- 呼吸に意識を向けている際に雑念が浮かんでも、「また考えごとをしているな」と客観的に捉え、意識を呼吸に戻しましょう。浮かんできた思考や感情をそのまま流すイメージです。
- 次の25分間(集中モード)を始める
- 5分経過したら、次の25分間を始めましょう。
パソコンで作業を行っている方は、ぜひ「ポモドーロ・テクニックタイマー」を使ってみてください。設定した時間になるとアラームが鳴るため、目を閉じて呼吸に意識を向ける方には特にオススメです。
仕組みや習慣の改善で、集中力を取り戻す!オススメ記事3選

①疲れやストレスに負けない「土台」を作ろう
高い集中力を維持し続けるには、日々の疲れやストレスに負けない「揺るぎない土台」が不可欠。そこで編集部・アイが注目したのが“代謝”です。
以下の記事では、代謝の仕組みや、集中できる状態を作れる呼吸法、オススメの運動、自律神経が整うお風呂の入り方をご紹介しています!
②境界線を引き、心のエネルギーを守る方法を知ろう
短い人生の中で「自分が本当に大切にしたいこと」に集中するには、境界線を引かなければなりません。そうでなければ、あなたが本当に大切にしたいこと「以外」で、あなたの人生が埋め尽くされてしまいます。
以下の記事では、自分の領域を守り、“コントロールできること”に集中する重要性についてお伝えしています。
③大切なことに集中できるよう、時間管理術をさらに学ぼう
特に、家事などの「見えない仕事(Invisible Work)」にも追われている女性こそ早めに身につけておきたい、時間管理力。
今回は、時間管理術の一つとして「ポモドーロ・テクニック」をご紹介しましたが、他にも「同じ種類のタスクをまとめて処理するバッチ処理」など、時間管理術はいくつもあります。以下の記事をぜひ参考にしてみてください。
大切なこととそうでないことに線を引き、大切なことに集中しよう

集中力を高めることは、決して「もっと頑張る」ことではありません。「自分の貴重な時間やエネルギーを、本当に大切なことにしか使わない」ということです。
今日からは自分を蔑ろにしないための「線引き」を意識し、勇気を持って「NO」を伝え、「25分集中・5分呼吸」の習慣を通してノイズから自分を守りましょう。そうすれば仕事の効率が上がるのはもちろん、本当に大切なことを大切にできる余裕や余白ができます。
なんとなく、今の人生がつまらないと感じているなら。自己犠牲は疲れた、自分が大切なことのために生きたいと思うなら。まずは「線を引く」ことから、始めてみませんか。
編集部・アイ
人間への好奇心と実験欲にあふれるライター。人生の“ままならなさ”は生きる醍醐味。今まさに読んでくださっているあなたと「ままならないね〜」と分かち合い、「まあでも頑張るか!」と肩を組めるような言葉を紡ぎたい、と常々思っている。

