続けることで必ず効果が現れますし、見た目が変わると気持ちも明るくなれる【大谷美子】
─── 上品な笑顔を携えて、カメラの前に登場した大谷さん。その華奢ながらも凛とした存在感を放つスタイルにスタッフの視線が釘付けになっていると「体重は高校生のときから変わってないんです」と言うから驚いた。
子供の頃からバレエと新体操をやっていたこともあり、姿勢と食生活には昔から気を付けてきました。といっても、食べるのを我慢するのではなく毎日体重計に乗って自分のベスト体重を維持するという感じです。
基本の食事はご飯とお味噌汁、焼き魚と納豆といったシンプルな和食が多いですが甘いものも食べますし、外食することもありますよ。食べたいと思ったら遠慮はしません(笑)。
でも今日はちょっと食べすぎたなと思ったら次の日は控えめにして調整するという感じですね。
─── 「体も顔も毎日チェックすることが大切」と大谷さんは続ける。
お顔も毎日鏡を見て、触ってチェックしています。自分の手でお顔を触ると、今日はむくんでるな、左右のバランスが違うなって感覚でわかりませんか?
そう感じたらその場でハンドマッサージします。リンパが溜まりがちなデコルテをしっかり揉みほぐして、耳の下やエラの部分を指の関節を使ってマッサージ。
それだけでかなりお顔がすっきりしますし、とくにお風呂上がりにやるのが効果的ですよ。
─── 美=若さじゃないと思いつつも、44歳には見えないその美しいお肌。撮影時以外はほとんどメイクをしないという美しい素肌をキープする秘訣を伺うと。
毎日のシートパックとお水を3L飲むこと!
お水をたくさん飲んでいるからか、肌が乾燥したことがないんです。あとは毎日お風呂上がりにシートパックをしながらマッサージするのも日課です。シートパックは家事をしながらでもできるお手軽さも魅力ですね。
こだわりは1枚ずつ個包装になっているものを毎日欠かさず使うこと。たまに高級なパックを自分へのご褒美として使うのも楽しみ。
でも、私も目尻にくっきりとしたシワがあるんです。最初は気になっていたけれど、目尻のシワは笑顔の証拠。幸せの証なんだと思えたらそれもお気に入りになりました。
20代には20代の美しさがあるように、40代、50代にも年相応の美しさがある。年齢に合った美しさを保ち続けられたらいいですね。
─── そう笑う大谷さんだが「線維筋痛症」という病気を抱えている。病名がわかるまでの数年間は特に苦しい毎日だったそう。
線維筋痛症は全身に激痛が続いたり、強い疲労感や倦怠感を伴う病気なのですが、血液検査や画像診断では原因がわからず診断までに何年もかかりました。
激痛に耐える毎日なので、気づけば眉間やおでこにシワだらけ。知らない間に歯を食いしばって寝ているようで、ほうれい線もくっきり、エラは張るしフェイスラインのたるみもひどくて…。
そこで何か自宅で簡単にできるケアはないかと考えて始めたのがシートパックだったんです。
毎日続けたことでシワが薄くなり、肌のトーンがアップしたことを実感したのですが、何よりも見た目が変わることで心が明るくなりました。
改めて“美”を届ける側の仕事をしたいと思えたきっかけでもありました。
─── 実際、ご自身でエステサロンを経営されている大谷さん。マシンを一切使わずオールハンドにこだわった施術で美のサポートをしている。
手ほど正確な感覚はないと思います。
お客様はそれぞれ悩みも体質も違いますが、手でお体を触らせていただくだけでその日の体調がわかるので、その方にベストな施術をして差し上げられる。
美容面だけでなく、健康面やメンタル面にも寄り添える場所にしたかったので、完全プライベートなエステサロンにしました。
これからも自分の病気ともうまく付き合いながら、諦めず前向きに。多くの女性を美しくできるお手伝いができたら幸せです。
大谷美子
1979年まれ。8年前に線維筋痛症という全身の激痛を伴う病を発症。シングルマザーとして子育てする一方、病と闘いながらも起業したエステサロンの経営や他社のコンサル&マーケティング、雑誌モデルなど多方面で活躍中。自身の経験を活かし、「埼玉県ヘルプマーク普及大使」など、ヘルプマークのアンバサダーとしても活動している。